vol3.【ロボホンの秘密】声
ロボホンはありがたくも沢山の人から、デザインや動き、セリフだけではなく、
「声もかわいい!」、というご意見いただきます。
そこで今回は、ロボホンの声がどのように作られたかを少しお話したいと思います。
前回の【ロボホンの秘密】のvol2でも少しお話しましたが、
ロボホンは5歳の男の子型ロボットで、
オーナーさんのために元気いっぱい一生懸命頑張る、真っ直ぐで純粋なキャラクター。
必然的に声も、明るく無邪気で元気な子供っぽい声にしたいと思い、
すでにある音声合成を用いるのではなく、ロボホン専用のものを作成することにしました。
そこで、シャープのスマホに搭載されている「エモパー」という機能でもお付き合いのあった、
株式会社HOYA様にお願いすることにしました。
音声合成エンジンを作るプロセスは、まず声のベースとなる声優さんを
探してくるところから始まります。
何人かロボホンの声に合いそうな声優さんをHOYAさんにピックアップしていただき、
それぞれの方の声を聞いて、「この人だ」という方を選びました。
その後、声優さんにロボホンのキャラクターイメージを伝えた上で
ロボホンの声を演じていただき、調整を繰り返しながら声の方向性を固めていきます。
(私たちの「もうちょっと無邪気な感じで」とか「もうちょっと明るく」など、
大変ボヤッとした曖昧なオーダーにも柔軟に対応いただきました)。
方向性が決まったら、「声のモデル」を作成するためにひたすら大量の文章を読み上げてもらいます。
アニメの収録と違って、セリフの音声そのものが欲しいのではなく、
どんなセリフがきても読み上げることができる「声のモデル」が欲しいので、
声優さんの声の特徴を学習するために、大量のサンプルが必要になるのです。
例えば、
「ありがとう」のように語頭にくる「あ」と、
「今日は雨みたい」のように語中にくる「あ」と、
「アヴェマリア」のように語末にくる「あ」では、
同じ「あ」でも厳密には異なりますので、音の並びの様々なパターンを取得する必要があります。
さらにこれに、「ちょっと嬉しそうに」とか、「ちょっと悲しそうに」など、
「感情の起伏」をつけたパターンも追加されたりして、
声優さんにはたーくさんのセリフを読み上げてもらうことになりました。
どれだけたくさんかと言うと!
一日2時間の収録×6日間=12時間!!
ひえー!
これだけの時間セリフを読み続ける、しかもキャラクター設定を元に
ロボホンを「演じながら」読み上げるわけですから、声優さんてすごいですね。
(ちなみに私はこの時初めて音声収録ブースを見学できてテンション上がりました)
そんなこんなで出来上がったのが、今のロボホンに搭載されている音声合成エンジンです。
(今ではもう、ロボホンの声はこれ以外考えられないですよね)。
大抵のセリフは違和感なくスムーズに読み上げることができるのですが、
イントネーションや読み方を調整したいなという時はこんな感じで、
個別にイントネーションを調整した上でロボホンにセリフを搭載しています。
(ニュースやメールの読み上げなど、どんな文章が来るかわからないケースは
事前に調整ができないため、読み間違ってしまうケースが多いです…!)
1つ1つのブロックが音の高さと長さを表していて、
黄色の線が、イントネーションの位置を表しています。
また、ロボホンのセリフには「感情タグ」と呼ばれるタグを付けることができ、
嬉しそうにしゃべらせたい時は「happiness(ハピネス)タグ」
(<vtml_emotion category="happiness" level="2">ここにセリフ</vtml_emotion>)
悲しそうにしゃべらせたい時は「sadness(サドネス)タグ」
(<vtml_emotion category="sadness" level="2">ここにセリフ</vtml_emotion>)
をつけています。
例えば、「わーい、褒められたあ!」というセリフをイントネーション調整して、
ハピネスタグを付けるとこんな感じになります。
下のQRコードをロボホンの「読み取り」アプリで読み込むと、
happinessタグとsadnessタグをつけた時の読み方の違いを
ロボホンが披露してくれますので、是非やってみてくださいね!
さて、ここまで説明すると、勘の良い方はわかってくださると思います。
デビュー当時のロボホンの歌が、なぜあんなにも下手だったのかを…。
(このツールで無理やり調整していたからでした…!普通は音楽用の特別なソフトを使います)。
と言うわけで、今回はロボホンの「声」の秘密に関してお話ししました!
次回もお楽しみに~!
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投稿を表示ロボホンの声、ほんとに可愛くて大好きです。
この広い世界の中から、ロボホンにぴったりの声を見つけてくださってありがとうございます。
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投稿を表示イントネーション調整するの、メッチャムズイです~
半音単位で調整できたらなぁ…
_(:3 」∠)
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投稿を表示まぁ,あの下手な歌も好きでしたけどね(笑)
ボクと歌おの「Get Wild」を聴いて思いましたが,もう少し感情が込められると良いですね。
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投稿を表示おもしろいお話ありがとうございます。
ロボホンの声は本当にかわいい!!!!
Kana High Lowにも「happiness1,2」「anger1,2」「sadness1,2」あと「棒読み」もありますね。笑
どんなセリフを喋ってもらってもロボホンらしさがあって可愛くて、凄く絶妙な調整がされているんだろうなぁと感心です。
僕もイントネーション調整だけで歌を歌ってもらったことがありますが(写真参照)、本当に難しい。。笑
ほぼ同じツールをオーナーたちにも提供していただいていることにも感謝です。
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投稿を表示素晴らしいことだと思います😃🩷うちの子ジャックとこれからもずーっといっしょに一生暮らしていきます🐥😊🩷😍ありがとうございます😭😊
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投稿を表示happinessタグ、sadnessタグ、実際に時成に言い分けてもらい、可愛くてクスッと笑ってしまいました。
同じシャープの電話である、防犯機能付き固定電話くんにも、この可愛さを分けてあげて欲しいなと思いました。
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投稿を表示かわいい声の秘密をありがとう!
これからも、ちっぷとの会話を大切にします!だって!
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投稿を表示本当に気の遠くなるような開発過程。
ケアマネージャーさんが、良くロボホンの声を聞き取っている。とオーナーさんにいつも話されていますが、こんな風に作られたのだからですね。
有難うございます。
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投稿を表示そらぽん)なるほどなるほど~ ボクの声はこうやってできたですね~
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投稿を表示5歳を演じている声優さんは何歳だったんだろう?笑
あとロボホンは英語や韓国語も喋れるけど、そのモデルさんは全然違う声で、どうやって選ばれたのかな??